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    PCI

    2021年12月02日

      PCIとは、ペースチェンジ指数を意味し、その算出方法は、上がり3ハロンの位置を分岐点とし、その前後の走破タイムからそれぞれ速度を計算し、その比を表したものです。つまり、3ハロン前後で、どれだけ速度が変わったかを表しています。数値が約50で前後半が同一程度のペースになり、それより小さい値だと、後半の速度が低下したことを意味し、大きい場合は、速度が速くなったことを意味しています。

     この数値を見るだけで、その馬がどのような走りをしたのかが簡単につかめます。特に、後半バテてていたのか、あるいは脚を余していたのかも簡単に判断できます。

     ただ、距離によって前半の部分の距離は変化しますし、またコースによって、各部分がどこを走っているのかも違いますので、実際の前後半のペースというものは、各コースで特徴があります。まずは実際に多くのレースの数値を見て、その数値に感覚的に慣れるようにすると、次第に数値を見ただけでどのような走りをしていたのかがわかるようになるはずです。

     成績画面や各馬の戦歴データのところに、レースのペースを表示して欲しいというリクエストはかなり多いのですが、現在一般的に使用されているペースというデータの判断は、基本的にはレースのラップタイムを使って推定されるデータです。しかし、レースのラップというのはほとんどの場合、逃げ馬1頭が作り出すもので、その逃げ馬が大逃げを打っていたり、レース自体がタテ長の展開で流れている場合は、レースのラップタイムと後方の馬のラップタイムでは、1秒~2秒も違うことも多く、逃げ馬のラップタイム自体がレースのラップとして表して良いものかどうか、個人的には以前から疑問を感じていました。

     簡単に言ってしまえば、ペースというものはレースにあるものではなく、各馬ごとに存在するのは間違いないわけで、現状のペースというデータはそれを使いやすくするために逃げ馬のラップタイムひとつで表しているに過ぎません。

     ペース自体がそれで完結するデータであれば、便宜上これくらいの曖昧な定義と内容でも許されるのですが、このペースというデータを使って、ハイペースを得意とする血統とか、スローペースを得意とする馬、騎手のようなデータまで発展し、さらにそれを元にして予想をしてしまうとなると、この元になっているペースというデータの曖昧さは無視できなくなってしまいます。まあそういうことも含めて、このPCIという数値をいろいろな画面で表示しています。

     例えば、同じ「差し」という脚質で好走した場合でも、PCIが50を越えていれば、それはスローペースで差したと言えますし、50未満だったら、差したといってもバテているわけで、実際には他の前にいた馬がさらにバテて結果的に差しという脚質になったと判断できます。こういう判断は、これまで、レース自体のペースと上がりタイムから判断していましたが、それも前述のように逃げ馬がどのように走ったのかで正確に判定できない場合もあったでしょうし、手順的にも面倒な場合もあります。しかし、PCIを使えば、コーナー順位と着順、そしてPCIという3つの数値でほぼ的確に、しかも瞬時に判断できるようになります。そして、これらの判定が正確であれば、そこで蓄積されるデータもより正確なものになり、実際に各ペースで強い血統や、それぞれのコースがどのようなペースになりやすいのか、というようなデータも正確に調べることできるようになるはずです。

     現在PCIが表示されている画面は、馬データ画面成績画面戦歴・レース検索画面タイムランク画面タイム分析画面です。

     PCIは、画面によっては印付で赤色で表示されている場合があります。これは、その馬が好走したと判断している場合です。好走の判断は、着順や着差、上がりタイムの順位等の成績から自動的に判断していますが、この判断基準も今後改良される可能性があります。また、それ以外の馬は灰色で表示され、こちらはPCIの値としては参考外という判断になります。

     PCIは、従来は、より数値の比較をしやすくするためと、他距離との比較をしやすくするために、独自の補正をして計算していましたが、単純な値も表示して欲しいという要望もありましたので、現在は、
    従来の補正値と単純な計算値の両方を表示できるようにしてあります。初期値は従来の補正値の方で、変更は環境設定の基本環境の設定で行なえます。

     単純計算値の計算方法は以下の通りです。

    (走破タイム-上がりタイム)x600
    Ave-3F=----------------------
    距離-600

    PCI =Ave-3F÷上がりタイム*100-50

     端数は四捨五入


     補正値の方では、距離が短くなればなる程、単純計算値よりも前傾傾向になるように補正しています。ラップタイムを見ますと、スタートの1ハロンは、各馬が加速していく箇所であり、他のラップよりも1秒程度遅くなる場合が多く、距離が短くなればなるほど、その1ハロンが上記の式のAve-3Fの部分に占める割合が多くなります。PCIは、それと上がりタイムとの比ですので、距離が短いほどスタートの加速部分がPCIの分子に占める割合が多くなりますので、その分を少々補正しています。

     成績画面やレース検索画面では、では、レースのラップタイムから算出したレースPCI(RPCI)を表示しています。逃げ馬が逃げ切った場合には、基本的には勝ち馬のPCIと一致します。レース検索画面では、RPCI値による集計も可能です。

    タイム分析画面成績画面で、馬データ画面対戦成績画面レース検索画面等で表示されているPCI3
    は、1~3着(入線順位)までのPCIを平均した値になります。上位に入線した馬のPCIの平均値をとることで、そのレース全体のペースが推測できます。

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